ウェブ仏具

主催者・施主の立場から、法事・法要のつとめ方。準備や作法について。
一般的な行事ではありますが、いざ準備する段になって何かと戸惑う事が多いのが法事・法要です。

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(2) 法事の準備
 四十九日法要、初盆法要、一周忌法要の三つが、慣れていない、初めてということで戸惑われる方が多いようです。 葬儀社をはじめ親戚、縁者、地域のお手伝いがあったお葬式と異なり、法要は自力で一切を仕切らなければならないからです。 また、気になるのがお布施の額、会食費、引き出物等の経費でないかと思います。 内輪でこじんまりとやりたいという人が増えていますが、それでも社会的常識の範囲内でおこなうにはそれなりの出費が必要です。

日時の決定
 命日が理想ですが、平日では集まりが悪い場合が多いので直前の土日がよく選ばれます。 間違っても遅くしないことです。お寺や参列者にも都合がありますから、遅くとも1ヵ月前には日時を決定して下さい。 日時場所の決定は、できればお寺に出向いて住職に相談して下さい。遠方なら電話で構わないでしょう。 基本的に先約順ですから、予約は早いほうがいいのです。 日時の相談だけでなく、法要当日に用意すべきことや心構えなども伺っておくといいでしょう。

場所の決定
 法要の会場は、自宅かお寺が一般的です。お墓参りに便利ということで霊園もよく利用されているようです。 人数が少なければ自宅で充分ですが、多い場合はお寺を借りることになるかと思います。 もちろん人数が少なくてもお寺を利用できます。お寺によっては会食の部屋も用意されています。 したがって、人数やお斎(おとき)の有無はよく打ち合わせて下さい。 使用料がいくらと金額が決っている場合が多いのでよく相談して下さい。
 お寺でする場合でもお花とお供物を準備しなければなりません。 様式や大きさがありますから、お寺に一任するのが無難です。これは実費負担して下さい。

連絡案内
 日時と場所が決まれば、すぐに案内状を出します。 法要は日頃行き来が少なくても、縁ある人々が一同に会するいい機会です。 案内は葉書か封書が丁寧ですが、内輪だけで小人数であれば電話でもいいでしょう。 案内状の場合は、出欠確認のため返信用の葉書を入れておくか往復葉書の使用を薦めます。 お寺を借りる場合は地図も忘れずに。

【参考文例】

まことにしのぎよい時節となりましたが、皆様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
さて、早速ですが、○月○日は亡き父○○の○回忌にあたります。
つきましては、来る○月○日(日曜日)午前11時より○○寺様にお越しいただいて自宅にて法要をとりおこないたく存じます。
皆様には何かとご多用のことと存じますが、ご参列ご焼香くださいますようお願い申し上げます。
また、法要終了後に粗餐を用意しておりますので、そのご予定でおいでくださいますようお願い申し上げます。
            平成○年○月○日  ○野○男
追伸
まことに恐縮ですが、○月○日までに同封の葉書にてご返信いただけると幸甚に存じます。

経費
 お寺に対して、法要お布施、更衣(ころもがえ)料、宗旨により塔婆料、お膳料(食事を提供しない場合)、お車料(遠方の場合) 等が必要になります。 人数で変わってきますが、飲食費や引き出物の購入。お寺や式場を利用した場合の会場費。その他お仏壇の荘厳費(お花、供物など)が必要です。

【法要お布施】
2万〜5万円が一般的な数字かと思いますが、こればかりは地域や家庭の事情、法要の規模、お寺の格式等により様々です。 上限もなければ下限もありません。要は精一杯の気持ちを包めばそれでいい訳です。

【更衣(ころもがえ)料】
地域により、法事のたびに更衣といって「晒」を一反お供えする場合があります。お寺に相談して下さい。 「晒」は呉服店か百貨店に行けばあります。更衣料として数千円包む場合もあります。
【塔婆料】
浄土真宗は塔婆を立てませんが、それ以外の宗旨では法要のたびに塔婆を立てます。 塔婆とは五輪塔に模した細長い板で、故人への供養のしるしとしてお供えします。 施主だけが立てる場合と施主に倣って親類縁者もそれぞれに立てる場合があります。 塔婆は前もってお寺にお願いしておきます。 塔婆料は一本いくらとたいてい決まっていますから、値段を聞いても失礼になりません。 何本も立てる場合は、参列予定者に塔婆代金を伝え塔婆はどうしますか?と伺いを立てて下さい。 了解を得れば、氏名を一覧にしてお寺に提出します。 あとで、塔婆料として供養者からそれぞれ実費を徴収して下さい。 塔婆は法要が終わればお墓の後ろに立てておきます。
【御膳料】
都合により住職がお斎(おとき)の席につけない場合があります。 その場合は、料理を箱詰めにするか、御膳料もしくは御斎料をお包みします。 いずれにしろ、打ち合わせの段階で席についていただけるかどうか確認しておく必要があります。 法要の時間帯によっては会食そのものを省く場合もありますが、その場合でも御膳料は包むようにして下さい。
【御車料】
お寺を借りる場合は不要です。 自宅であっても、可能な限り時間に合わせてお迎えに上がるのが丁寧です。 遠方などで自前でいらっしゃる場合は、応分の"交通費"をお包みするのが礼儀です。
【会場費】
お寺で法要を営んだ場合の使用料です。規定を設けている場合が多いので確認して下さい。
【会食費】
仕出しなり料理屋を利用すれば人数分の飲食費が必要です。
準備が大変ですが、手料理も喜ばれます。
【引き出物】
おみやげ、記念品の類です。 一般には数千円の品が相場だと思います。地域により饅頭やお餅がつくこともあります。 表書きは粗供養か志または茶の子とします。水引は、黒白であったりで黄白であったり地域により様々です。

お仏壇の荘厳
 お仏壇は平素から清浄にしておくべきですが、法要を控えて特に念入りに掃除して下さい。 真鍮製の仏具は金属磨きでお磨きすると新品状態の光沢がよみがえります。 金メッキ、色付けされた仏具は、お磨きすると剥げてしまいますから、軽く乾拭きする程度にして下さい。 不足している、傷んでいる仏具があれば新調することも検討して下さい。
 仏壇のお飾りは、中陰から初盆、一周忌あたりまでまだ日が浅いということで、余り華美にならないよう心がけて下さい。 赤い花や赤色の金襴の使用はなるべく控えます。
 お供え物は、花、菓子、果物、その他故人が好きだったものを揃えるといいでしょう。 宗旨と地域によっては、お餅や団子が必要なこともあります。詳しくは菩提寺様にご相談下さい。

お墓の掃除
 法要当日に墓掃除もないですから、前もって綺麗にしておきましょう。

金封(不祝儀袋)について
 お布施は、紙幣を奉書紙か半紙で包めば丁寧ですが、手に入りやすいので市販の金封がよく利用されます。 御布施と印刷されたものを購入するか自書します。 達筆でなくても丁寧に書かれてあれば気持ちいいものです。 毛筆がなければサインペンでも構いません。 何種類かある場合は、名目を右肩に小さく「○○回忌法要」「開眼法要」などと添え書きします。 お寺では、お預かりしたお布施を会計帳に記録しています。 ですから、一括で包むのでなく「法要御布施」「御膳料」「御車代」の如く名目により包み分けて下さい。 包んだ金額は裏面か内袋に記入します。
 水引の色は、地域により多少異なりますが、お葬式のお布施は黒白、通常の法要は黄白、お墓、仏壇等の開眼は紅白が一般的です。 お布施以外の、例えば御膳料、御車代といった類は普通の白封筒で構いません。

■ ○○回忌法要 御布施 ・・・ 「○○回忌法要」は右肩に小さく添える。単に御布施だけでも可。
■ 御膳料 ・・ または御斎料(おんときりょう)。5,000円が一般的
■ 塔婆料 ・・ 塔婆を立てた場合。大きさで異なりますが、一般には1,000〜3,000円。
■ 御車代 ・・ 遠方から来ていただいた場合。タクシー代、電車代、ガソリン代等から勘案する。
■ 御志 ・・ お寺で法要をおこなった場合の会場費、供物代等
■ 衣更料 ・・ 御浄衣。お金を包む場合は、1,000〜3,000円
■ 開眼法要 御布施 ・・ 仏壇を新しく迎えた時。浄土真宗では「入仏慶讃法要 御布施」。法事を兼ねている場合は法要お布施の半分、単独で行なう場合は7〜8割を目安に包みます。
■ 建碑法要 御布施 ・・ お墓の建立。お布施の目安は仏壇に準じます。

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